貴方には…

終わって欲しくなかった日はありますか

僕にとっては2005年5月29日


あのディープインパクトがダービーを勝った日


朝5時45分におきて


7時13分の快速で府中競馬正門前に行って


7時45分ぐらいに東京競馬場に着いた


競馬場はもう開いていた。異例の早さだった


中に入って、レースプログラムを手に入れて


その近くの売店でディープのぬいぐるみを買って


ディープの像を見に行って


いざスタンドへ…


スタンドとターフビジョンは過去のダービーが放映されていた。


2004年のダービーを見終わった後、僕は数時間後のダービーの光景を想像していた。


その後しばらくして友人と合流。1Rの馬券を買ってゴール板前へ足を運んだ。



信じられないほど沢山の観客がいた


1Rから自然と湧き上がる手拍子。そして大歓声


昼休み…親戚のお兄さんとおじさんと一緒に食事。


生まれて初めてビールを苦くないと思った


午後のレースが始まる


7Rで3連複を当てた。760円だった


そして訪れる第10レース


チャカつく5番に場内がどよめく


本馬場入場、国歌斉唱、観衆のボルテージは高まる


中居君がターフビジョンに大写しになり場内大歓声


3時40分、スターターが壇上に上がる。手拍子と大歓声


ゲートが開く。140143人が息を呑む瞬間だった。


場内実況は大歓声に既にかき消されている。ターフビジョンの映像が頼り


ディープは向正面後ろから4頭目…内で進んでいた


内で包まれないだろうか…観客の誰もが不安になる


しかし、欅の向こうを過ぎてディープインパクトがズームされた


観衆は叫ぶ…「もう大丈夫だ」


一気に歓声が湧き上がる。あとは大歓声と、それに応える天馬


もう、言葉なんて必要なかった


140143人がその走りに酔いしれた


最終レース終了後も、スタンドはその衝撃に浸る人々で溢れかえっていた


誰もが思ってはずだ


「山梨から生まれて初めて競馬場にやってきた」と言っていた、電車で帰るときにたまたま出会った車椅子の女性とその母親と思しき女性も


僕の右隣に座っていたおじさんも


「今日という日が終わって欲しくない」って事を


あの瞬間をガラスケースに閉じ込めてずっと眺めていたい


東京競馬場で見たとびっきりの瞬間を




貴方には、終わって欲しくなかった日はありますか?


この人の日記を見てこの記事を書きました。
http://d.hatena.ne.jp/kinkame/20050530